富山 火牛の計レース2018|650kgの燃え盛る牛を一番速く押し切り、目指せ優勝!
今回は富山県小矢部市で行われる「火牛の計(かぎゅうのけい)レース」。650kgの藁で出てた牛に火を付け、それを4人1組のチームで押して速さを競うこのレース。優勝賞金は10万円!優勝かけ、「Team WASSHOI」が立ち上がった・・・
動画でレースの模様と攻略法考察した
そもそも火牛の計(かぎゅうのけい)とは
僕はそもそも「火牛」を「ひうし」なのか「ひぎゅう」なのかなんと読むかわからなかったのですが、読み方は「かぎゅう」。
この「火牛の計(かぎゅうのけい)レース」は、小矢部市付近にて、12世紀に源義仲(みなもとのよしなか・源頼朝の従兄弟)と平家軍の戦いにおいて、義仲が火をつけた牛を平家軍に向けて放ったことで勝利した戦いを元に、企画されたイベントである。
ちなみに、「計」というのは「計画」の意味なので、「火牛の計」は「火の付いた牛の計画」という意味である。
このイベントは1999年から行われている、歴史ある"クレイジー参加型祭り"である!
日本の祭りは、神事と結びついていることが多いので、こういう歴史や伝説から祭りがつくられることは、珍しい。
Team WASSHOIの結成
4人1組で競われる火牛の計レースを制するため、東京に火牛の計"優勝"の称号を持ち帰るため、屈強な仲間を集め「Team WASSHOI」を結成した!
メンバー1 Hiroya Daimaru(会社の後輩・普段は卓球オタクだが精神は、ほぼ週末お祭りハンター)
メンバー2 Takeshi Oda(会社の後輩・謎にダブルタッチ世界7位の経歴がある戦闘能力未知数なクレイジー野郎)
メンバー3 Kei Morimoto(お祭り仲間・今まで、秋田・青森・新潟の参加型祭りを共にした歴戦の戦友)
メンバー4 ワッショイ黄太郎(Team WASSHOIのリーダー・発起人・全国幾多の参加型祭りで得られた知見を元に優勝を誓う)
我々は、このレースのために東京から400kmかけ、車で現地入りをした。もちろん、新幹線でないのはお金を節約するためである。
今回の遠征(※優勝するために参加しているから、もはや旅行気分ではない)は、土曜日早朝に東京を出発し、その日にレース、そして日曜日に帰ってくる完全週末オンリースケジュールである。
体力の心配だって?僕らには、何を隠そう、ふんどしパワーがあるから問題ないのだ。
直前練習で火牛を操るイメージをつかむ
優勝の確率、10万円をつかみ取る確率を少しでも向上させるため、東京にいる際に練習をしておきたかった。
だが、650kgの物体を用意して、4人で押すという環境を整えるには、我々が平日にバラバラに仕事をしている限り難しい。
そのため、今回は現地に開催時間よりも早めに到着し、直前練習の機会をつくったのだ。
7月28日(土)12:00 富山県小矢部市火牛の計レース会場着 事前練習
火牛の計レース会場に着くと、そこまで大きいと言えない商店街の前の通りが通行止となり、そこに200mほどのコースが作られている。
コースは2本平行に設置しており、そこを2チームが同時スタートすることでどちらが早かったかを決める形式になっている。
争われるコースはシンプルに走ればいいという訳ではなく、指定範囲で一時停止させ、酒樽を載せたり、牛をバックから駐車させ、その間にチームメンバーの一人がダッシュしたりと内容は複雑である。
▼押しまくる牛はこれだ!足の下に車輪が付いている。
事前練習でわかったことは、牛が650kgもあるため、コントロールすることがかなり大変である。
チームメンバーとの息を合わせなくてはならない。
事前練習は1チーム1回と決められているため、1回の練習で得られたフィードバックを最大限頭の中で膨らまして、攻略法を生み出すしかないのである。
▼事前練習に挑む我々
▼僕らがいるコースの右側のコースを同時にもう1チームがスタートする。チームメンバーの内、1人は騎手&ダッシュ役。他3人で牛を押すことになる。
▼牛の先頭を2人で押す
▼コースの途中に置いてある、日本酒の樽を牛に積む
▼牛を一時停止させる必要がある
レース前までの腹ごしらえ、近くの寿司屋「すし貫(すしかん)」へ
富山の海側の地域は、寿司も美味い。カニの握りが最高である。価格は東京の寿司ほど高くなく、お財布に優しい。
火牛の計レースに行ったならば、ぜひ同時に訪れることをオススメしたい。
▼店内で横の席に座っていた、お客さんにワッショイ黄太郎ステッカーをプレゼント
高まる緊張感!ふんどし男たちの戦い
7月28日(土)17:30 レース開始
フンドシ姿でレース会場に登場するTeam WASSHOI。
いつも通り、ヘルメットで頭は防御力100、フンドシで身体は防御力0のスタイルである。
レーススタートが近くにつれて、高まる緊張感。会場でフンドシ姿なのは我々だけだが、そんな羞恥心など忘れて、優勝を目指して戦うのみだ。
▼くじ引きをして、出走順を決める。くじの結果、我々は9組目になった。
▼安全第一、ヘルメットと肘当て膝当て(貸し出し)を着用しよう。我々はヘルメットを標準装備していたので、なんの問題もない。
▼レース中の火牛
最初のポイントである、酒樽の積み込みは火牛を停止させた上で、3人それぞれが1つずつ酒樽を積み込む必要がある。F1のピットストップ並の速さが求められるポイントだ。
Team WASSHOIここは難なくクリア!
しかし、酒樽ポイントを通過し、火牛を進めると、コース脇ギリギリに設置してある、木の柱に衝突!!
木を倒してしまった場合は、火牛を止めて、木を元の場所に戻す必要がある。
痛恨のタイムロス!!焦りが招いてしまった結果だあああああ
すぐに木を立て直して、先に進める我々。続いてのポイントは、火牛のバックからの駐車。
これが結構難しい。ゆっくり行えば大したことないが、レース中の焦りでコースの縁石に当たってしまい、すんなり駐車が出来ない。
なんとか駐車をし、騎手がダッシュをする。
再び、火牛を発車させると、、、またもや木の柱を倒してしまったああああ
この時点で遠のいていく優勝の可能性ぃぃぃ!
2回目の酒樽セットを終えて、目指せ、ゴールテープ。
そして、ゴーーーール!!
走り終えると、身体中の筋肉を使ったという疲労感が襲いかかってくる。
我々は、26チーム中11位の結果であった。優勝を目指していただけに、非常に悔しい結果に・・・
▼レース後にRed Bull Wings Teamとパチリ
試されたチームワークと精神コントロール力
ここで、今までこの火牛の計レースが始まってから、誰もこんなことを真剣に考えてないかもしれないが、来年以降に参加する誰かの役に立つ可能性が0.001%くらいありそうなので、攻略する上でのポイントを列記しておこう。
敗因を分析すると以下の2つがあげられる。
①チームワーク力
②精神コントロール力
優勝したチーム(なんと神奈川県から参加のチームであった!5年連続優勝の超強豪)の走りを見ていると、火牛を押すタイミングや力加減が絶妙に合っており、ロスタイムなく、進めていることがわかる。
これは長年の経験値の差であるかもしれない。
そして、我々はレースが始まる前から緊張していたが、木を倒した後から、焦りが生じ、事前にイメージしていた通りに火牛を進めることが出来なかった。 火牛の計レースは、チームワーク力と精神コントロール力が両方あるチームのみ優勝出来る複雑なスポーツである。
今回の火牛の計レースを通して強く感じたことは、チーム一丸となり目標を目指す祭りはとにかく楽しいということと、男の子は根っからの負けず嫌いということだ。
普段、仕事や生活をしていると、アドレナリンが強く出る状況になかなか出くわさないが、この火牛の計レースは、アドレナリンがとても強く出るのを感じられる。
極論、レース結果がどうであれ、一生懸命に今までチャレンジしたことのないことをやると、感じたことのないフィードバックが得られるはずだ。
そんな非日常体験がここにはあるため、普段の生活を離れてトライすることを強くオススメしたい!
小矢部市から車で1時間ほど走ったところには、世界遺産 五箇山があるのでこちらもおすすめだ!
日曜日の24時に東京駅に到着。次の日は出勤!
北陸中日新聞に掲載されてました!
火牛の計レースの模様が翌日の北陸中日新聞。
なんと、僕らのレース写真が使用されている!北陸中日新聞さんありがとうございます!!
フンドシ姿は僕らだけ、多分このお祭り参加者で初の衣装です笑
火牛の計レースへの参加方法 実施概要&アクセス
火牛の計レースへ参加するためには、以下のURLの申し込み用紙を記入し、締切日までに小矢部市観光協会に送付すればOKだ。
2018年 火牛の計レース
開催日程:2018年7月28日(土)
開催場所:石動商店街・小矢部市商工会会館前
火牛の計レース詳細URL: